先ず『恨む』言葉の意味を考えてみましょう。
『恨む』言葉の意味
うら・む【恨む】
① ひどい仕打ちをした相手を憎く思う気持ちをもちつづける。
② 自分の思うようにならない状況に不満や悲しみを持ちつづける。
恨む心。
これは他人を呪う感情。
心の中なら他人を殺めることも厭わない鬼の心。
特長として長期間に渡り、悪感情を根に持ち続けます。
具体的な事例
- 悪口を言われたり、馬鹿にされたことを恨む。
- 異性にフラれたことを恨み、執拗にストーカー行為を繰り返す。
- 虐めた相手を大人になっても恨み続ける。
- 相手の過失で怪我を負い謝罪を受けたが、相手の過ちを延々と恨み続ける。
悪口を言われたり、馬鹿にされて嬉しい人はいません。
しかも人前で馬鹿にされ、恥じをかかされたとなれば恨みは一層強くなります。
だからと言って相手を恨んでも状況は変りません。
悪口を言う人、他人を馬鹿にする人は不幸なのです。
家庭や仕事のストレスが溜まり、他人を貶すことを捌け口にしている心の狭い人間。
悪口を言う人、他人を馬鹿にする人が立派で利口な人間に見えますか?
そんな人ほど陰で悪口を言われ、馬鹿にされてしまうもの。
だから相手の土俵に乗らず寛大な心で受け流しましょう。
異性にフラれるとショックは大きいです。
しかも脈ありげな素振りで貢ぐだけ貢がせておいて、こちらの求愛を拒否されたなら、愛が深ければ深いほど恨みは倍増してしまいます。
だからと言ってストーカー行為で相手に迷惑を掛けたら逆恨みもいいところ。
人を愛するのも自己責任。貢ぐのも自己責任。
人を愛したのなら、最後まで愛ある言動を心がけましょう。
虐めは辛いもの。
中には虐めと呼ぶには余りにも非道な行為も耳にします。
心に負った傷はトラウマとなりアナタを苦しめ続けるかも知れません。
しかし中には虐めを糧にして強く優しく生き、人生を豊かにする人が沢山いるのも事実。
皆が皆、そう生きられたら問題ないのですが、思い通りの人生が歩めないと全てを虐めに結びつけ、その結果、大人になるまで相手を恨み続けてしまい、終には復讐を決行し犯罪行為に手を染めるケースも耳にします。
心の傷は簡単には消えず、永遠にアナタを苦しめるかもしれません。
でも傷は必ず消える時が訪れます。
そう、死を迎える時に全ての記憶と共に傷も消え去ります。
だから恨みを来世に持ち越さないように今世を豊かな心で生きてください。
余談ですが・・・
寿限無の場合、中学の部活で一人だけ勝ち進んだ時の帰り道、何故か他の部員達から完全無視され、仲間外れにされた事がありました。大人になり当時の部員の一人と偶然会ったので、再開を祝して居酒屋で飲んでいたところ、突然、中学の頃に仲間外れにしたことを謝罪されました。
寿限無はスッカリ忘れていて全然気にしていなかったのですが、虐めた側も心に傷を負うケースがあることを知り、少し気恥ずかしくホッコリした記憶があります。
相手の過失で怪我を負い謝罪を受けたのに、何時までも相手の過ちを責めて延々と恨みを言い続ける行為。
本人は被害者意識のつもりでも、恨み続けている内に被害者と加害者の立場が逆転し、何時の間にかアナタ自身が相手を苦しめる加害者に変貌してしまうのです。
被害者は加害者よりも立場は上ですが、悪気も無く謝罪を済ませた相手を何時までも恨み続けて相手を困らせ苦しませるなら、今度はアナタが恨まれる番です。
肝に銘じてください。
『恨む心』のデメリット
それでは『恨む心』を使うと、一体どんなデメリットがあるのでしょうか?
恨みは継続します。
継続して心根に張り付いてしまいます。
余り人を恨み続けると『恨む心』がアナタの心そのものになるかも知れません。
『恨む心』は人を呪い続ける心とも言えます。
人の幸せを呪い不幸を願いながら、人にも同じ苦しみを味合わせようとする恐ろしい心。
まるで『生き霊』の様な心です。
そんなリアル貞子の様なアナタには誰一人として近づかないでしょう。
しかし幸か不幸か、呪いの念は決して相手には届かず、自分だけに返って来るのです。
『恨む心』は心が病んでいるも同じ。
心を病めば、その心通りに体も病みます。
それどころか、恨みの余り復讐の念に駆られて、恐ろしい犯罪に手を染める動機にも成り得るのです。
『恨む心』は未来をドブに・・・否、地獄に捨てる様なもの。
メリットなんて一つもありません。
過剰な被害者意識は恨みを増幅させる
『恨む心』の根っこに『過剰な被害者意識』が挙げられます。
犯罪行為、虐め、事故など、被害者である事実は変りませんが、それを逆手にとって相手を困らせ苦しめる行為は、最早アナタ自身が加害者と言って過言ではありません。
加害者と言っても、故意でないかも知れないし、単なる心の行き違いかも知れません。
相手に明確な加害意識が無いのに、謝罪している相手を何時までも恨み責任を追及し続けると、今度は明確な加害意識を持ってアナタを恨み返します。
『恨む心』で鬼となったアナタの周りに、もっと恐ろしい鬼が集まり、アナタを地獄へ連れ去ってしまうかもしれません。
気を付けてください。
『恨む心』を回避する方法
こんな『恨む心』は誰だって使いたくないですよね?
しかし、無意識に『恨む心』と気が付かないまま使っている人が殆どです。
それでは『恨む心』を回避する方法はあるのでしょうか?
はい、もちろん御座います。
被害に遭われたのは間違いなくアナタです。
目に見えた責任はアナタには無いかもしれません。
しかし理は『心通りの守護』。
突然降りかかる被害は、自ら蒔いた心の種が結果して現われた神の守護。
アナタの記憶に残っていなくても、魂の記録には刻み込まれています。
もしアナタが、何かしらの被害に遭われたとしても、最低限の法的処置、保険の適用、相手の謝罪を受けたなら、後は心通りに守護いただいた実りを刈り取ることに専念してください。
カタチの上では被害を受けたかも知れませんが、魂の上では救われたのです。
えっ?
被害にあったのに救われた?!
とんでもない事を言っているように思えるかも知れません。
でも本当なんです。
もし悪口を言われたなら、アナタ自身も他人を罵る心を持っているのです。
人が悪口を言う姿、声、雰囲気、全て最悪ですよね。
その最悪な姿はアナタ自身の映しなのです。
アナタが他人の悪口を言う時も、同じ様に最悪な姿、声、雰囲気を周囲に醸し出しているのです。
世界はアナタを映す鏡。
これまで使った『恨む心』をカタチとして守護していただいた結果、鏡に映し出されたアナタ自身の姿なのです。
もしアナタが鏡を見て癖毛があったら直しますよね?
服装が乱れていたら整えますよね?
心は鏡に映りませんが、もしアナタに悪口を言う他人の姿が、鏡に映るアナタ自身の心の姿としたら?
こんな心は間違っていると、同じ心を使わないようにしますか?
それとも同じ様に悪口を返しますか?
もう『恨む心』を回避する方法が解りましたね。
まとめ
もし自分の『恨む心』に気が付かないまま、『恨む心』を使い続けていたら最悪の結果が待っていたかもしれません。
被害に遭ったかも知れませんが、それで自身が抱えている恐ろしい火種に気が付き、地獄への片道切符を未然に返却することができたのです。
そうです!
アナタは救われたのです!!
『恨む心』は結局、他人の不幸を願いながら自分の墓穴を掘っている様なもの。
そして墓穴の中に幸せの種を捨てているのです。
『世界は自分を映す鏡』と肝に銘じて、自分の心を正し、喜び多き理想の自分に近づけてください。
墓穴ではなく、世界に喜びの種を蒔き続けましょう!
必ず大きな幸せのカタチになって、アナタの瞳に映ることを約束します。
不幸を招く8つの心使いシリーズ
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