天理の教え:超解説!みかぐらうた『教祖存命のリアリティ』

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遂に始まりました!皆さま待望の新シリーズ『天理の教え:超解説!みかぐらうた

第1回目は『教祖存命のリアリティ』をお送りします。

 

天保9年(1838年)、大和国の庄屋敷村(現在の奈良県天理市三島町)、中山家で起きた驚天動地の大事件!中山みきを「神の社」として人間創造の元の神が天降り、みきの口を通して神の思惑が開示されたのだ!

 

神様が現れ『神の思惑』を伝えられてから183年の歳月が経過しました。

今、教祖ご存命当時の出来事を振り返った時、まるでお伽話の様に現実感の無い印象を受けないだろうか?

事実、現在の天理教において「神様の真意を伺い知る仕組み」は本席様以降存在しない。

神殿で手を合わせ、いくら教祖に問いかけたところで返事は頂けない。

存命の教祖、おやさまはご存命でお地場でお働きくだされている。

それぞれの信じ方は自由だが、間違いなく欠落しているのは「教祖存命のリアリティ」。

教祖は生きて働いている?
何処で?
何をして?
その根拠は?

熱心な信仰者の方(教祖存命を信じて疑わない)が聞いたら「とんでもない暴言」だろう。

しかし「教祖存命のリアリティ」に立ち向かわず、「信仰のリアリティ」が掴めるのだろうか?

現在はSNS、インターネットにより、天理教信者の生の声を知り、お互いに現状を認識し共有できる便利な世の中に発展しました。

そのお陰で、天理教信者が抱える悩み苦しみ、教理の矛盾、本部の批判など、様々な問題点が明らかになり白日の下に曝されています。

SNSの感染力は、新型コロナウィルスの比ではありません。

これまで狭い組織の中で生きていた信仰者にとって、SNSは知の宝庫と言えるでしょう。

多種多様多角的な思考に溢れ、少しでも疑問を抱える信者にとっては、信仰を覆す切っ掛けに成り得るかも知れません。

事実、教勢は年々規模を縮小し、現在、一万七千近くある教会も減ることはあっても、増えることは難しい…と言わざるを得ません。

これこそ「現天理教が抱えるリアリティ」。

こんな事を言えば、熱心な信者の方は反論したくもなるでしょう。
しかし天理教自体、神意を見失っている現状を否定できるのでしょうか?

劇画 教祖物語

これは私の愛読書である「劇画 教祖物語」です。

天理教の方なら一度は目を通したことがあると思います。(ちなみに地元の古本屋で入手。しかも2冊置いてありました!)

なぜ今、この本を紹介させて頂くかと言うと、この本に天理教の神意損失を伺わせる記述が記載されているからです。

その記述がこちら。

教祖の教えられる 陽気暮らし世界とは 人間同士がたすけあい 人間と自然が調和して生きてゆくことではないのかしら

これは、おじいちゃんからお道の話を聞いた梨香による「教祖物語」の総括。

かしら?

何故、壮大な物語の最後を「疑問符」で締め括るのでしょうか?

正直、私はここでずっこけました。

漫画という体裁はとっていますが、胸焼けするほどリアル志向な劇画タッチで描かれた「教祖時代から現在の道程」を描く立派な天理教史です。

こんな分厚く壮大な物語の総括が「かしら?」なら、教祖の教えは何処に生きているのだろうか?

私は暫く固まっていましたが…

おや?

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教祖が残された”おふでさき(神様のおことば)”で完結を迎えています。

たん/\となに事にてもこのよふわ 神のからだやしやんしてみよ
にんけんハみな/\神のかしものや なんとをもふてつこているやら
(おふでさき第三号 40、41)

“この世界は神様の体、神様の懐で私達人間は暮らしている
体、自然、地球、太陽…全て神様から借りている「かしもの」なのに、人間は「自分のもの」と思い違いしている”

梨香が「かしら?」と思えたのも、教祖の教えがあったからこそ。

だからこそ

教祖の教えられる 陽気暮らし世界とは 人間同士がたすけあい 人間と自然が調和して生きてゆくことではないのかしら

と思うに至った訳ですが、本来なら「かしら?」で終わらせず、「なのです!」と断言できる筈。

なぜ?梨香は「なのです!」と断言出来なかったのでしょうか?

答えは簡単。

梨香の思いに太鼓判を押せる存在がいないから…

本当に「教祖ご存命」なら梨香は間違いなく断言できるのです。

教祖の教えられる 陽気暮らし世界とは 人間同士がたすけあい 人間と自然が調和して生きてゆくことなのです!

これが「教祖存命のリアリティ」。

この本を読むと、「教祖編」「本席編」は神様と人間が織りなす当時のリアリティに興奮と感動を覚える素晴らしい内容です。

が、本席出直し以降は、単に人間と人間の話。劇的に面白味に欠ける内容です。(あくまで個人の感想)

しかも、梨香のおじいちゃん。さらりとトンデモない事を口走ります。

なぜあのころ あんなに燃えていたのかと考えると 世の中がいまのように豊かじゃなかったから たすけるほうも たすけられるほうも 一生懸命だったんだね

コラッ、じいちゃん!今は燃えていないんかーい!

思わずツッコまずにはいられない名シーンです。(私だけ?)

この分厚い「全一冊愛蔵版 劇画 教祖物語」を読み進めると、段々に「教祖存命のリアリティ」が薄れ、信仰の熱が冷める巧みな構成になっているのです。

この分厚い「全一冊愛蔵版 劇画 教祖物語」を読み通すと、最後に梨香が放つ総括の言葉が「天理教のリアリティ」に帰結していると、妙に納得してしまう恐るべき良書なのです。

いや、決してバカにしている訳ではありません。

見事な現状認識であり、出版にゴーサインを出した本部の英断に拍手を送りたくなる「天理教自戒の書」と言える素晴らしい内容なのです。

「全一冊愛蔵版 劇画 教祖物語」の初版が1991年発行、個別に発行された第一巻は1987年なので30年以上前の書籍です。

そんな大昔の書籍を持ち出して「教祖ご存命」を否定するなんてフェアじゃない!…と思われるかも知れませんが、年月がたつほど「教祖ご存命当時のリアリティ」が薄れて行くのは避けられない現実です。

この書籍が優れているのは、道の歴史を俯瞰し冷静な視点で「現天理教のリアリティ」を現状認識できる点にあります。

「現状認識」が曖昧だと信仰は「盲信盲従」に繋がってしまいます。

自分を批判した相手に対して「フッ、奴は何も解っていない」と頭から拒絶することは簡単です。

しかし批判や疑問には一切耳を塞ぎ、自分が信じたいものを信じることが「正しい信仰姿勢」なのでしょうか?

「宗教の盲信盲従」を侮ってはいけません。

皆さまもご存じ「新興宗教団体オウム真理教」は、全宗教史に残る大事件を起こしました。

1995年3月20日に起きた地下鉄サリン事件では、午前8時頃、東京の都心を走る地下鉄(丸ノ内線・日比谷線・千代田線)の車内に猛毒の神経ガス、サリンが撒かれ、13人が死亡、約6300人が重軽傷を負った。

これは宗教の盲信盲従の危険性を端的に示した大事件。

薬物や監禁状態で洗脳(マインドコントロール)したと言われていますが、結局、彼等がしたことは「信じる力」を利用したのです。

由緒ある天理教とオウム真理教を比べるな!

まあ、確かにオウム真理教は極端な例かもしれません。

しかし信仰とは多少なりとも危険性を孕んでいるのです。

「信じる力」はある意味無敵です。

「信じる力」があれば、嬉々として爆弾を抱えてテロに殉じる事も出来る。

「信じる力」があれば、家族や交友関係の破綻も厭わない。

「信じる力」があれば、教義に従い我が子の命さえ捨てられる。

でも、そんなのは盲信盲従であり、何も考えていないのです。心を無くしているのです。

自分の思考を破棄し他者に委ねる非論理的思考。

物事の道理、論理など二の次で、一番肝心なのは「信じること」。

「信じること」「信仰」を疑うことは神への背信であり、神に背くことへの「恐怖的思考」に支配されているのです。

これが俗に言われている「恐怖信仰」。

これを読まれている方に問います。

教義に反するとどうなるのですか?

天理教では、おつとめ、お供え、ひのきしん等の宗教的行為が存在しますが、これを一切止め、信仰から脱退するとどうなるのですか?

良くない事が起こるのですか?

自分の身に、家族に、子供に良くない事が起こるのですか?

もし少しでもそんな思考が過ぎるなら、それは紛れもなく「恐怖信仰」です。

ところで、誰が言ったのですか?

教義に反すると良くない事が起こるって?

神様が言ったのですか?

教祖が言ったのですか?

それじゃ、教祖に聞いてみましょう!

…..

…..

…..

聞けませんよね?

教祖は何処にいるのですか?

教祖の所在が不明ですよね?

これが「教祖存命のリアリティ」なのです。

存命の教祖にお伺い出来ないリアルな現状こそ

天理教信者が抱える悩み苦しみ、教理の矛盾、本部の批判など…

これら全ての混乱を引き起こしている元凶なのです。

だって「教祖ご存命」なら直ぐに誤りは正し、神意に心合わせることが可能なのですから。

これこそが、この道の優位性であり、絶対性だったはず。

 

教祖ご存命」ならこの物語が「かしら?」で終わることは有り得ません。

教祖の教えられる 陽気暮らし世界とは 人間同士がたすけあい 人間と自然が調和して生きてゆくことではないのかしら

神様は、こんな漠然としたことを教えるために天降ったのですか?

否、神様が人間に一番教えたいことは

“おつとめ”

だと断言します。

四ッ ようこそつとめについてきた これがたすけのもとだてや
(みかぐらうた 第五節 六下り目)

『つとめ』とは救けの元。

病気、貧困、不正、紛争、災害など、人間が抱える全ての問題は『つとめ』で救われるのです。

これが、私達が毎朝夕にどんちゃん歌い踊る『つとめ』の神意。

 

つとめさいちがハんよふになあたなら 天のあたえもちがう事なし
(おふでさき 第十号 34)

そして『つとめさえ違いが無ければ 天の与えも違うことはない』と教えられるほど、重要な教義なのです。

天の与え」と言えば…

自然環境は平穏で水・食料が豊潤、貧困や争いも無く、病も無く健康で、年を取らず、死なず、115歳まで陽気に暮らすこと

正に人間が思い描く超理想世界。この超理想が『つとめ』により実現する。

私達が毎朝夕にどんちゃん歌い踊る『おつとめ』は凄いのです!

私達は本当に凄い『おつとめ』に毎朝夕に運ばせて頂いているのです。

知っていました?

例え、知っていても『救けの元』『天の与え』を実感している方は?

もし、この実感が無いまま天理教徒の義務として『つとめ』ているならば、是非、この先も読み進めて頂きたい。

 

つとめさいちがハんよふになあたなら 天のあたえもちがう事なし
(おふでさき 第十号 34)

『救けの元』『天の与え』を実感するには『神様の思惑するつとめ』と違いがあってはいけません。

神様の思惑するつとめ』と寸分違わぬことが『救けの元』『天の与え』の条件。

ところで私達の『つとめ』の正誤を一体、誰が見極めることが出来るのでしょうか?

人間にその見極めが出来るのですか?

出来る筈ありませんよね?

神様の思惑するつとめ』と違うか?どうか?

神様ご本人以外に見極めるらえれる筈ありません。

なら、教祖から答えが頂けない今となっては、黙って諦めるしかないのか?

否、現在、私達には教祖が実際に残された「数々の教え」が存在します。

“みかぐらうた” ”おふでさき” ”おさしづ”

“みかぐらうた” ”おふでさき”は、実際に「存命の教祖」が残された「神の教え」。

“おさしづ”は、本席(飯降伊蔵)の口を使い、魂一つとなった「存命の教祖」が降した「神の教え」。

“みかぐらうた” ”おふでさき” ”おさしづ”

この三原典は間違いなく存命の教祖が地場でお働きくだされた確かな証拠なのです。

実際に『つとめ』で歌われるのは“みかぐらうた”ですが、この意味を深めるために “おふでさき” ”おさしづ” があるのです。

そう!

全ては“おつとめ”のため!

つとめさいちがハんよふになあたなら 天のあたえもちがう事なし

『神様の思惑通りのつとめ』を実現するため!

“みかぐらうた” の意味を正確に理解してこそ、『神様の思惑通りのつとめ』が実現するのです。

今、現在は「存命の教祖」から「神様の教え」は頂けませんが、昔々に「存命の教祖」が残された「神様の教え」は実在します。

昔々に「存命の教祖」が残された「リアルな神様の教え」。

“みかぐらうた” の意味を正確に理解することで、「神様の教え」を直に感じ、「教祖ご存命当時のリアリティ」を今に実感出来るのです!

つとめさいちがハんよふになあたなら 天のあたえもちがう事なし

 

今こそ教えの原点に立ち返り、原典を掘り起こす時。

その必要性を痛感し、新シリーズ『天理の教え:超解説!みかぐらうた』を立ち上げました。

この『教祖存命のリアリティ』を手始めとして、“みかぐらうた”を重点的に『あしきはらい』から『十二下り』まで解説させて頂く所存であります。

そして真の「教祖ご存命」が実現し、お地場から「神様のおことば」が頂ける日を夢見て、原典と向き合い続けて参ります。

 

超解説みかぐらうた一覧

天理の教え:超解説!みかぐらうた『教祖存命のリアリティ』
『おつとめ』ってなに? なぜ?わたしたちは『おつとめ』をするのでしょうか?神様は如何なる思惑の元に『つとめ』を開示されたのか? 『おつとめ』の地歌である"みかぐらうた"を紐解き『つとめ』の真実に迫ります!
天理の教え:超解説!みかぐらうた『人間創造のつとめ』
『おつとめ』ってなに? なぜ?わたしたちは『おつとめ』をするのでしょうか?神様は如何なる思惑の元に『つとめ』を開示されたのか? 『おつとめ』の地歌である"みかぐらうた"を紐解き『つとめ』の真実に迫ります!
天理の教え:超解説!みかぐらうた『つとめの効能』
『おつとめ』ってなに? 『おつとめ』をするのと何か良いことがあるの? 人間が抱える様々な問題が解決するの? 『おつとめ』の地歌である"みかぐらうた"を紐解き『つとめ』の真実に迫ります!

■みかぐらうた本編

天理の教え:超解説みかぐらうた『第一節:あしきをはらうてたすけたまへ てんりわうのみこと』前半
『悪しき』ってなに? 『おつとめ』すると神様が病気や様々な問題(悪しき)を解決してくれるの? 新型コロナウィルスも『おつとめ』で治まるの? 『おつとめ』の地歌である"みかぐらうた"を紐解き『つとめ』の真実に迫ります!

 

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