天理時報『どう教えを伝えれば・・・』

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前回に引き続き、天理時報(令和4年7月13日発刊)に掲載されていた記事の感想を書き綴ります。

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第2回「かしもの・かりもの」

前回「Q1 体の正しい使い方って?」では、最後に「かしもの・かりもの」の理に対する誤解が教内に蔓延しているのでは?と疑問を呈し、あわよくば今回の投稿へと繋げるために希望を残しつつ終了しました。

さて今回は次の質問。

Q2 どう教えを伝えれば・・・

成人した未信仰の息子に「体は親神様からお借りしているんだよ」と伝えても、いつも反論されます。自分の力で生きていると思い込んでいる子供に、どう教えを伝えればいいでしょうか?
(50代女性・主婦)

他人に向ける信仰

うーーーん。
50代女性・主婦さん、ちょっと冷静に考えてみてください。「体は親神様からお借りしているんだよ」とオカルトチックな言葉を親から投げかけられた子供の気持ちを考えてみてください。
あなたは「自分の力で生きていると思い込んでいる子供」とおっしゃいますが、子供からしたら「荒唐無稽な戯言を信じ込んでいる親」に映っているのです。
そもそも「体は親神様からお借りしているんだよ」と子供に諭す以前に、その言葉に真実味を持たせる生き方をして来られたのでしょうか?

体は親神様からお借りしているんだよ。
全く自分の力で生きてると思い込んで・・・はあ。

口では何とでも言えます。
子供に反論されるのは親の心に「かしもの・かりもの」が身に付いていない何よりの証拠。「かしもの・かりもの」の理を信じなければいけない!大切な御教理だから疑ってはいけない!!・・・無批判に思い込んでいるのは50代女性・主婦さんの方ではないでしょうか?

もし神様なら「教えを吟味もせず親の顔色を伺いながら盲信する子」と、「しっかり自分の頭で考えて答えを出す子供」のどちらが頼もしいと思うでしょうか?
私は反論する子供の方が頼もしいと思います。
世の中に出れば詐欺師まがいの輩が似非宗教家を含めてごまんといます。
他人の言うことを鵜呑みにせず、自分の頭で考え反論できる子供なら安心して世の中を渡っていけるでしょう。

話しは少し脱線しましたが、要するに「かしもの・かりもの」を他人に説明するには、先ず自分が「かしもの・かりもの」の理を体得すること。
でなければ説得力に欠けますよね?
世界たすけ、人たすけを標榜する天理教人の問題点は、「おやさまの教えは素晴らしい」と言いながら誰も本気で教えを身に付けないから、なかなか世界や人に映らないのです。

おやさまはどんな厳しい道中でもたんのうの心で通られたんや!!!
分るか?息子よ!!うぉーーーーーー!!!(泣

えー?本当におやさまはたんのうして通られたの?眉唾だなぁ・・・。
もし本当なら、気にくわないことがあると直ぐ怒鳴り散らす父さんの癖、たんのうして直したら?

なんだとーーー!!このクソガキ!!!

おやさまを疑い、おやさまの雛形に泥を塗るのつもりかーーー!!
あー恐ろしい!あー恐ろしい!

あほらしい。泥を塗ってるのはアンタだって。
(絶対こんな宗教信じない!)

ちょっと大げさだけど、子供に反論される通り方をしているのは親自身というワケ

と、まあ、こんな感想を抱いていたら一つ素晴らしい回答がありました。

ベストアンサー

教えを伝えたい気持ちは分りますが、まずはこの理について、自ら学び、体感し、感謝して日々通ることに徹してみては。
感謝に充ち満ちた生活を送っていれば、特に多くを語らずとも、教えを伝えるタイミングが自然に訪れるはずです。
仮名Fさん(分教会教人)

そう。その通りなんです。
伝える本人に教えが身に付いていないのに、いくら説明したところで何が通じると言うのでしょうか?
伝えたいのは神様とか、かしもの・かりものとか目に見えない荒唐無稽とも言える話です。目に見えない理を形に現せるのは教えを学び、実践し、体得した信仰者だけです。

毎日神様を拝んでおつとめした結果、何が起こるのか?
かしもの・かりものを感謝して通った結果、何が変わるのか?

天理教人の問題点PART2は、教えで自分を変えようとはせず、他人を変えさせようとするところ。自分の癖性分は丸出しのくせに、おこがましくも他人の癖性分を指摘するところ。

たんのう?良い話を聞いたわ。
言うこと聞かない子供に聴かしてあげなきゃ!

いやいや、神様はアナタのお子さんではなく、アナタ自身に話しを聞いて欲しいのです。
良い話を子供に伝えるのも結構ですが、それでは肝心の教えは素通りしてアナタの身にも肥しにもなりません。
そんな状態で子供に話しを聞かせたところでウザい親と思われるだけ。
アナタの心が変らないまま神様の話を伝えても、子に伝わるのはアナタ自身の癖性分。

それが本当に良い話だと思うなら、先ず自分が実践し、実際に教え通りに効能ある生き方をしていれば自ずと教えは伝わるものです。
百聞は一見にしかず。
良い商品なら実演販売で魅力をアピールできるように、良い教えを実践実行することで効能をアピールできるのだから、その教えが本当に良いものなのか?この教えで本当に幸せになれるのか?先ずは自分自身で実践実行し、教えの効能を体感体得するならアナタ自身が教えの雛形となり、目に見える雛形は何も語らずとも子や周囲に映るのは必然の理。

「理の親」が問題視される背景も同様です。

親と呼ばれる立場の者が教えを治めず癖だらけの心で教理を説いたところで、「どの口が言う?」「偉そうに言うがアンタは治められるのか?」と嘲笑さえれるだけ。
結局、どんな良い話でも相手に伝わるのは自身の人間性です。
何度も言うようですが、良い教えを聞いたと思うなら先ず自身が実践実行し、「お母さんみたいな人になりたい。どうしたらお母さんみたいな人になれるの?」と教えを請われる信仰生活を営みたいもの。

そうなんです。
結局、教えを聞いている本人の通り方を以て教えを広めるしか道はないのです。

まとめ

求道こそ伝道

においがけ・おたすけ・ひのきしん(ボランティア活動)・・・など一旦辞めてしまい、誰かに道を伝えようと思わず、先ず自身が陽気ぐらしの雛形になれるように求道し続ければ、自ずと天理教は世界に冠たる宗教の座を射止めるであろう。
陽気ぐらしは遠い未来の話ではなく、教え聞いたその日から実現できる心一つの道なのです。
「陽気ぐらしの雛形を世界に映すことが真の伝道」と心得る信仰者が一人でも存在すれば、その一人は道にとって大いなる希望となるのです。

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